返還請求の現状と今後
これまでグレーゾーン金利や多重債務問題が社会的問題として取りあげられ、社会現象とも言えるほど大きく知れ渡りました。これにより過払い金問題を大々的にとりあげて宣伝する弁護士事務所が急増し、過払い金返還請求や債務整理の弁護士への依頼が増加しました。
しかし、この宣伝行為はいわゆる「集客」であることから、弁護士が依頼者と直接会って面談をせずに依頼を受任してしまうケースが増加しました。その結果、依頼者と弁護士との間で話の食い違いが発生したり、弁護士費用のトラブル、中には取り戻した過払い金が依頼者に返還されない、などといったトラブルも続出しました。
このような状況を受け、2011年4月1日、日本弁護士連合会(日弁連)は「債務整理事件処理の規律を定める規程」を施工しました。
この規程は、「当事務所はあなたの借金をすべてゼロにします」といったような過大な広告、不適切な広告による勧誘行為の禁止、他にも受任時の直説面談と聴取義務、事件受理方針等の説明義務、弁護士費用の明確な説明などが義務付けられます。他にも、依頼者の過払い金以外の債務を把握し、借金全体の債務整理としての受任義務、着手金及び報酬の制限、事件処理報告の義務などがあります。そして、これらに反する行為や義務を怠った弁護士は懲戒処分を受けることがあります。
【2011年10月】


